2020.05.12
「醤油8本、最終選考」という記事の中で掲載していただきました。
「天然醸造うすくち生醤油」を評価していただいた記事です。
天然醸造うすくち生醤油は、桶仕込み一年物の生揚を、塩分17%、全窒素分1.55%に成分調整したシンプルな仕上がりの醤油です。穏やかで控え目な風味ですが、しっかりと味の下支えができることから、当社の「八方だし」はこの一年物の生揚を使っています。また、いろいろな料理屋で上質な食材を生かす醤油として採用していただいています。
それから、少し前ですが、dancyu4月号「小豆島の木桶」で弊社取材記事を掲載していただました。
小豆島は、桶仕込醤油の製造量、桶の稼働数、品質や多様性、桶仕込の研究、蔵の景観などいろいろな点で日本一の桶仕込醤油の産地です。
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2020.03.18
そうめんつゆ
「正金 八方だし」はめんのかけつゆ、つけつゆから煮物など、幅広い用途に使えるものですが、「そうめんつゆ」は「八方だし」の風味を生かして、より「めんのつけつゆ」に向いた風味に仕上げたものです。「八方だし」と同様に、めんのかけつゆ、煮物などにもお使いいただけますので、いろいろな料理にお試しいただきたいと思います。
冷奴のつゆ
「正金 つゆ」と同じだし「鰹の本枯節」を使った鰹しょうゆ(土佐しょうゆ)です。原材料はしょうゆ、砂糖、鰹節の3点のみですが、それぞれのレベルは高く、風味豊かに仕上げています。「冷奴」としての用途のほか、低塩分(12%)のかけ醤油として、いろいろな料理にお使いいただけます。
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2020.03.16
大豆
2018年産のもので、富山県産「エンレイ」と佐賀県「フクユタカ」、熊本県「フクユタカ」を使用しました。
2019年産のもので、富山県「エンレイ」、「シュウレイ」、石川県産「里のほほえみ」を使用しました。
数年前とは様相が違ってきて、価格は上昇してきています。大豆は、播種前入札と収穫後入札があり、二回の入札は親切なのですが。上場される数量が不安定であったり、販売する方が定めている、公表されていない最低入札価格があったりして、入札で有利に調達することが難しくなっています。といっても、入札に上場されていないということではなく、価格を問わなければ入手は可能な状況です。
国内産大豆の品質が向上していて、使用可能な品種、産地の幅が広がってきています。北陸産「エンレイ」と九州産「フクユタカ」のを限定で使い始めたのは35年前でした。それが、「サチユタカ」「里のほほえみ」「シュウレイ」といった品種も選択の対象に加わっています。
小麦
2018年度のもので、北海道産「ゆめちから」を使用しました。
2019年度のもので、北海道産「ゆめちから」「春よ恋」「はるきらり」を使用しました。今年度は秋播きと春播きの優劣は感じられませんでした。
今年度は北海道産だけを使用しました。福岡県産「ミナミノカオリ」は次年度の仕込みに持ち越しです。
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2019.11.14
令和元年11月11日、今年度の仕込みをはじめました。
大豆は佐賀県のフクユタカ。吸水が早く蒸しあがりが良好でした。
小麦は最初の4本は前年のゆめちから。その後今年度産の春よ恋。どちらも北海道の高たんぱく品種です。
蒸した大豆を炒った小麦を混合しているコンベア。種麹を降りかけています。
出来上がった麹。大豆1200㎏×2、小麦1000㎏×2で麹の重量が今回は2455㎏×2。麹の状態は良い仕上がりです。
麹と塩水を混合。塩水は桶が少し小さいので3300リットル。
すべて投入した状態。諸味の温度は18.5℃。温度は高めですが、今後外気温の影響で下がっていきます。一年後の仕上がり成分は、全窒素分1.75%、塩分16.8%、アルコール分2,5%の見込みです。
今年度は、一週間に4本の桶に仕込み、合計で70本の仕込みを行なう予定です。
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2019.10.01
2019年10月1日
全国醤油品評会「天然醸造うすくち生醤油」が食料産業局長賞
「正金 天然醸造うすくち生醤油」は、「桶仕込」「寒仕込」「国産大豆、小麦使用」「天然醸造」「生(なま)」「醸造用アルコール、糖類不使用」といった正金醤油のスタイルを守りながら、従来からのうすくちしょうゆと同じような使い方ができるような仕上がりを目指したものです。
一年物生揚げの中で、色が薄いものを0.1μmのフィルターでろ過。全窒素分1.55%、塩分17.0%に成分調整しています。甘酒や糖類、アルコールは使わずに仕上げ、旨味は「こいくちしょうゆ」並みにあります。桶仕込みで、うすくちしょうゆとしては醸造期間が長いことから、程よい熟成香があり、味のまとまりに優れています。
受賞した醤油は
2017年11月から2018年3月に仕込んだもので、4月に2回、5月に5回、6月に8回、7月に6回、8月に4回の撹拌を行ないました。この年の諸味は、うすくちとしてはすべて出荷済。後は、こいくちしょうゆ、さいしこみしょうゆとしての出荷となります。
うすくちしょうゆは、現在、2018年11月から2019年3月に仕込んだものを出荷しており、前年同様、良好な醤油に仕上がっています。
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2019.08.05
1.NHK 「うまいッ!」 8月5日午後12時20分から
小豆島桶仕込み醤油の醸造元として取り上げていただきました。
2.Hanako 9月号
「よくばる夏の旅2019」
小豆島のいろんなところを案内していただいているなかで、正金醤油の「天然醸造こいくち醤油」「すだち生ぽん酢」「そうめんつゆ」を紹介いただきました。
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2019.06.12
2019年9月より、価格を改定させていただきます。
2019年6月11日
お取引先各位
香川県小豆郡小豆島町馬木甲230
正金醤油株式会社
Tel 0879-82-0625
Fax 0879-82-5388
代表取締役
藤井泰人
価格改定のご案内
拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、平成6年以来、価格を改定せずにお納めさせていただいておりましたが、原材料、資材、送料など値上げが相次ぎ、価格改定をお願いする次第です。
2019年9月納品分から、参考小売価格で約15%値上げさせていただきたいと存じます。
ご迷惑をお掛けいたし申し訳ありませんが何卒ご理解くださいますようお願い申し上げます。
敬具
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2019.04.24
メディアでご紹介いただいています
1.
Webマガジン「AXIS」
https://www.axismag.jp/
2019.04.18
小豆島の“食”を巡る旅。木桶仕込みの醤油蔵、正金醤油とヤマロク醤油へ
https://www.axismag.jp/posts/2019/04/125780.html
2.
2019年4月28日(日)午前10時55分放送 旅ぷら 読売テレビ
第346回 岡山県・香川県(小豆島)
https://www.ytv.co.jp/tabipura/
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2019.03.29
大豆
2017年産のもので、石川県「里のほほえみ」と佐賀県「フクユタカ」、熊本県「フクユタカ」を使用しました。
2018年産のもので、富山県「エンレイ」を使用しました。
「フクユタカ」は2012年に仕込んで以来、5年ぶりです。「エンレイ」の後継品種としての「シュウレイ」「里のほほえみ」を使ってきましたが、「エンレイ」までには至っていないと思われます。また、原発事故後、九州の大豆は、他の地域のものより高い価格で推移していましたが、その差が、数年前から徐々になくなってきています。
そのようなことから、九州産「フクユタカ」も可能性があるのではないかと再開した次第です。
小麦
前年度からの持越しはなく、2018年産のもので仕込みを行ないました。
福岡県「ミナミノカオリ」、北海道産「春よ恋」「ゆめちから」「はるきらり」を使用しました。
「ミナミノカオリ」は北海道以外の高たんぱく品種として、2010年から継続して使用しています。福岡県は小麦の産地として安定しているところで、北海道の硬質小麦のレベルまで成長することを期待しています。
北海道の「春よ恋」「はるきらり」は春播きで、「ゆめちから」は秋播きです。年によって違いがありますので、品種を固定せず、今後も数種類を使用する予定です。
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2018.09.06
小豆島の天然醸造と発酵タンクでの適温醸造の違いについて
桶仕込みの酵母発酵
5月に入ると、諸味の中で、酵母が増殖するための栄養面での条件は整ってきている。
あとは温度が必要。酵母発酵の最適な温度は25℃だが、蔵の中では、25℃に至るまでは時間がかかる。諸味の温度は気温とともに少しづつ上がっていく。20℃に近くなると、発酵してくる桶が出てくる。早く仕込んだものから発酵が始まるというわけではない。
正金醤油では11月から3月の間に仕込みをするが、11月に仕込んだものから発酵が始まるわけではない。11月に仕込んだものが発酵していないのに、2月に仕込んだものが発酵するということもある。温度や㏗は変わらないのに突発的に発酵が始まる。
5月の気温が高いことも原因なのかもしれないが、ここ数年は5月から発酵が始まる。2018年は5月4日から表面が膨れ上がるものが出てきた。最も遅く発酵が始まったのは6月10日だった。
5月初旬の桶の中の諸味の温度は約16℃。酵母菌が最も活発に働く25℃には程遠い。それでも、この時期から酵母発酵が始まる。活発に発酵しているときの温度は約20℃で、6月下旬には気温が上がることと発酵による発熱があることから、諸味の温度も25℃になるが、その時は発酵は弱いものになっている。
その後、真夏の暑い時期となるので、諸味の温度は上がっていき、8月に入ると28~29℃になる。小豆島の8月の平均気温は28~29℃なので、諸味の温度もほぼ同じになる。
2018年5月4日、一番奥の二つの桶の諸味が盛り上がってきた
2018年5月24日、すべての桶の諸味が盛り上がっている
風味はどう変わっていくか
4月
甘い印象が強い。香りは蒸した大豆、炒った小麦の香り、少し香ばしさが感じられる。
5月
甘味が弱くなってくる。旨味が感じられるようになる。発酵しているからアルコール臭がしてもよいはずだが、原料の甘い香りのほうが印象的に感じられる。
6月
それまで気にならなかった麹のような香りが感じられる。味は出来上がる途上を感じさせるもので好ましい。色は40番程度。
7月
発酵は終わった感じなのに麹の香りが消えない。味は好ましい感じでまとまる方向に進んでいく。色は35番程度。
8月
麹の香りが消えてくる。不安にさせる香りの要素はなくなる。味もまとまりが出てくる。若い醤油として使える状態になる。色は30番を下回ってくる。
9月以後
9月以降は香り、味、色が深まっていく。
小豆島桶仕込みは理想的とされる温度経過とは異なる
桶仕込み天然醸造は、適温醸造で理想的とされる温度経過ではない。香りの高さ、旨味の強さでは適温醸造の方が成績が良い。品質を高めるための最適な温度管理なのだから成績がよいのはあたりまえだ。
桶仕込みは発酵最盛期に諸味温度が上がっていなくて、発酵が終わった後に温度が上がるということで、醤油造りの理想的な温度とされる適温醸造の温度とは違う経過をたどっている。発酵後の高温経過により、香りが飛散しやすいこと、色が付き過ぎることなどは、明らかなマイナス要因と考えられる。
おだやかさ、やさしさが感じられる醤油、より好ましいものに仕上がるように
長くこの桶仕込み天然醸造をやっているが、適温醸造との経過のギャップは常に不安要素だ。しかし、この違いが小豆島桶仕込みの特徴を生み出すものでもある。この環境のなかで、より好ましいものに近づけていくことの積み重ねの中で、正金醤油の桶仕込み醤油は、おだやかな香りでやさしい味が感じられるものになっている。
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