2019.03.29

大豆
2017年産のもので、石川県「里のほほえみ」と佐賀県「フクユタカ」、熊本県「フクユタカ」を使用しました。
2018年産のもので、富山県「エンレイ」を使用しました。
「フクユタカ」は2012年に仕込んで以来、5年ぶりです。「エンレイ」の後継品種としての「シュウレイ」「里のほほえみ」を使ってきましたが、「エンレイ」までには至っていないと思われます。また、原発事故後、九州の大豆は、他の地域のものより高い価格で推移していましたが、その差が、数年前から徐々になくなってきています。
そのようなことから、九州産「フクユタカ」も可能性があるのではないかと再開した次第です。
小麦
前年度からの持越しはなく、2018年産のもので仕込みを行ないました。
福岡県「ミナミノカオリ」、北海道産「春よ恋」「ゆめちから」「はるきらり」を使用しました。
「ミナミノカオリ」は北海道以外の高たんぱく品種として、2010年から継続して使用しています。福岡県は小麦の産地として安定しているところで、北海道の硬質小麦のレベルまで成長することを期待しています。
北海道の「春よ恋」「はるきらり」は春播きで、「ゆめちから」は秋播きです。年によって違いがありますので、品種を固定せず、今後も数種類を使用する予定です。
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2018.09.06
小豆島の天然醸造と発酵タンクでの適温醸造の違いについて
桶仕込みの酵母発酵
5月に入ると、諸味の中で、酵母が増殖するための栄養面での条件は整ってきている。
あとは温度が必要。酵母発酵の最適な温度は25℃だが、蔵の中では、25℃に至るまでは時間がかかる。諸味の温度は気温とともに少しづつ上がっていく。20℃に近くなると、発酵してくる桶が出てくる。早く仕込んだものから発酵が始まるというわけではない。
正金醤油では11月から3月の間に仕込みをするが、11月に仕込んだものから発酵が始まるわけではない。11月に仕込んだものが発酵していないのに、2月に仕込んだものが発酵するということもある。温度や㏗は変わらないのに突発的に発酵が始まる。
5月の気温が高いことも原因なのかもしれないが、ここ数年は5月から発酵が始まる。2018年は5月4日から表面が膨れ上がるものが出てきた。最も遅く発酵が始まったのは6月10日だった。
5月初旬の桶の中の諸味の温度は約16℃。酵母菌が最も活発に働く25℃には程遠い。それでも、この時期から酵母発酵が始まる。活発に発酵しているときの温度は約20℃で、6月下旬には気温が上がることと発酵による発熱があることから、諸味の温度も25℃になるが、その時は発酵は弱いものになっている。
その後、真夏の暑い時期となるので、諸味の温度は上がっていき、8月に入ると28~29℃になる。小豆島の8月の平均気温は28~29℃なので、諸味の温度もほぼ同じになる。

2018年5月4日、一番奥の二つの桶の諸味が盛り上がってきた

2018年5月24日、すべての桶の諸味が盛り上がっている
風味はどう変わっていくか
4月
甘い印象が強い。香りは蒸した大豆、炒った小麦の香り、少し香ばしさが感じられる。
5月
甘味が弱くなってくる。旨味が感じられるようになる。発酵しているからアルコール臭がしてもよいはずだが、原料の甘い香りのほうが印象的に感じられる。
6月
それまで気にならなかった麹のような香りが感じられる。味は出来上がる途上を感じさせるもので好ましい。色は40番程度。
7月
発酵は終わった感じなのに麹の香りが消えない。味は好ましい感じでまとまる方向に進んでいく。色は35番程度。
8月
麹の香りが消えてくる。不安にさせる香りの要素はなくなる。味もまとまりが出てくる。若い醤油として使える状態になる。色は30番を下回ってくる。
9月以後
9月以降は香り、味、色が深まっていく。
小豆島桶仕込みは理想的とされる温度経過とは異なる
桶仕込み天然醸造は、適温醸造で理想的とされる温度経過ではない。香りの高さ、旨味の強さでは適温醸造の方が成績が良い。品質を高めるための最適な温度管理なのだから成績がよいのはあたりまえだ。
桶仕込みは発酵最盛期に諸味温度が上がっていなくて、発酵が終わった後に温度が上がるということで、醤油造りの理想的な温度とされる適温醸造の温度とは違う経過をたどっている。発酵後の高温経過により、香りが飛散しやすいこと、色が付き過ぎることなどは、明らかなマイナス要因と考えられる。
おだやかさ、やさしさが感じられる醤油、より好ましいものに仕上がるように
長くこの桶仕込み天然醸造をやっているが、適温醸造との経過のギャップは常に不安要素だ。しかし、この違いが小豆島桶仕込みの特徴を生み出すものでもある。この環境のなかで、より好ましいものに近づけていくことの積み重ねの中で、正金醤油の桶仕込み醤油は、おだやかな香りでやさしい味が感じられるものになっている。
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2018.08.07

[ 大豆 ]
11月から12月は、前年産の富山県のシュウレイ9900kgと石川県の里のほほえみ19800kgを使いました。
12月後半からは、平成29年産のもので、播種前入札分の富山県のエンレイを39600kg、収穫後入札分の富山県のエンレイ9900kg、石川県の里のほほえみ7200kgを使いました。
[ 小麦 ]
11月の最初に前年産の北海道のきたほなみ4000kgを使いました。その後1月初めまで、平成29年福岡県産のミナミノカオリ30000kgを使いました。
1月中頃以降は平成29年産の北海道、春よ恋10000kg、はるきらり4000kg、ゆめちから24000kgを使いました。
正金醤油は一つの桶に大豆1200kgと小麦1000kgを仕込みます。今期は72本の桶に仕込みを行ないました。そのうち、さいしこみは8本。あとの64本は普通の仕込みです。
普通の仕込みというのは塩水に仕込むということです。その中の、一年前後の熟成期間で、仕上がりが早く、色がうすいものを搾ってうすくちしょうゆとしています。こいくちしょうゆは熟成期間を長くとり、着色と味のまとまりが進んだものを搾って火入れしてものを使っています。
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2017.04.20
今期は、平成28年11月から平成29年3月までの間、仕込みを行いました。
これらの醤油は平成29年10月から製品として出荷予定です。

大豆は、富山県のエンレイ、シュウレイと石川県のエンレイを使いました。富山県の生産量が少ないため、すべてが平成27年産のものを使いました。今回初めて使用したシュウレイは、エンレイより大きく、若干褐色がかった黄色の大豆でした。少し吸水に時間がかかるのは良くないのですが、蛋白質は全窒素分で6.3%でしたので、高蛋白大豆といってよいものだと思います。
平成29年はエンレイ、シュウレイ、サチユタカ等で価格を見ながら選びたいと考えています。
麦は、福岡県のミナミノカオリと北海度の春よ恋、ゆめちからを使いました。ミナミノカオリは天候の関係か、実の膨らみが少ないものでした。炒っても膨らみにくい状態でしたが、諸味の状態では通常レベルにあります。北海道産の春よ恋、ゆめちからは良好な麹に仕上がりました。
平成29年産も同様に福岡県と北海道のものを使用する予定です。
正金醤油株式会社
香川県小豆郡小豆島町馬木甲230
Tel 0879-82-0625
Fax 0879-82-5388
平成29年4月20日
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2016.07.21
今期は、平成27年11月から平成28年3月までの間、仕込みを行いました。
これらの醤油は平成28年11月から製品として出荷予定です。

大豆は前年と同様に、富山県のエンレイと山口県のサチユタカを使いました。エンレイは平成26年と平成27年産もので、サチユタカは平成26年産のものです。どちらも例年並みに状態のよいものでした。
平成26年産のものよりサチユタカの価格が割高になってきていますので、今後の平成27年産の価格動向によって、平成28年産の契約を決める予定です。
小麦は、福岡県のミナミノカオリと北海度の春よ恋、ゆめちから、はるきらりを使いました。ミナミノカオリは前年より状態がよく、北海道産のゆめちからは例年並み、春よ恋とはるきらりは全窒素分が低めでした。
平成28年産も同様に福岡県と北海道のものを使用する予定です。
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2015.07.15

「いろいろなものに使えるだし」という意味の「八方出汁」は、決まった形、味があるわけではありません。それぞれの料理人が、使い勝手がよいように工夫して作るものです。「正金 八方だし」は、めんつゆ、煮物、湯豆腐や鍋料理など、いろいろな料理に、濃いままでも、また薄めてもお使いいただける「八方出汁」です。

かつおぶし、煮干し、昆布の3種類のだしを豊かな風味に、味の広がりと深さ、そしてその味の調和を目指して仕上げました。 作り方はそれぞれのだし材料を煮出して、混合するという簡単な方法です。だしを引くという簡単な工程のなかにも、火加減、時間、一番だしと二番だし、混合の順番、冷却、ろ過など、仕上げるまでの工程にはさまざまな美味しさのための工夫があります。

しょうゆは弊社で醸造したもので、昔から使われている杉桶で仕込んでいますが、昔懐かしという感じのほうには流されず、洗練された調味料を目指して造り上げたものです。だしの美味しさを支える基本となるもので、「八方だし」の風味を作り上げるもととなっています。

「八方だし」は味が濃いうま味調味料や、だしエキスを使用しておりません。その風味はご家庭にあるだし材料で作ることが出来るものです。それゆえ、「八方だし」を使った料理は手作りの風合いがあり、温かみのある好ましいものに仕上がります。

日本は四季の美味しい食材に恵まれた国です。 日本料理では、その上質な食材が本来持っている風味を生かすことが大切だと考えられています。「八方だし」は、日本の食べもので古くから煮付け、めんつゆなどに使われてきた醤油風味のだしを、素材を生かすという考えと、だし材料を煮出す昔からの方法で作り上げました。食材の風味を生かす「八方だし」を是非お役立て下さい。
原材料
《 醤油 》
国内産の高たんぱく大豆と、硬質小麦とオーストラリア原産
天日塩を使用し、杉桶で1年熟成した諸味から搾りました。
仕込みに使った大豆と小麦はこちらで紹介しています。
《 だし 》
・かつおぶし
鹿児島県産荒本節を仕入れて、弊社地元で削り加工したものです。
・煮干し
香川県、広島県など瀬戸内産の「いりこ」は魚臭さが少なく、味わい豊かなだしが取れます。
・昆布
利尻昆布。産地は収穫年によってことなりますが、利尻島産か宗谷産を使用しています。
《 砂糖 》
鹿児島県新光糖業製造
正金醤油株式会社
香川県小豆郡小豆島町馬木甲230
Tel 0879-82-0625
Fax 0879-82-5388
平成24年2月14日、平成27年7月15日
- Category:
- 商品
2015.07.15
平成20年9月より、天然醸造こいくち醤油、うすくち生醤油の500mlサイズを発売しています。
天然醸造こいくち醤油、うすくち生醤油の1000mlサイズは発売以来20年になりました。これらの醤油は当社の製品の中で最も多くご愛用いただいているものです。少ない量をお求めの要望が多く寄せられており、従来の1000mlに加えて、500mlを発売することにいたしました。

【正金 天然醸造醤油の特徴】
味、香りに上質の奥深さがある杉桶仕込み、天然醸造醤油です。
国産大豆、国産小麦、オーストラリア、メキシコ産天日塩を原材料に使用しました。
こいくち醤油は、味、香り、色、すべてにおいて、洗練された品質の高さを有し、同時に、昔ながらの風合いが感じられる仕上がりになっています。色をつける煮物やかけ醤油としてお薦めです。
うすくち生醤油は一般的な特級濃口なみの味の濃さがあり、かけ醤油から煮物までこの醤油だけでまかなうことができる便利な醤油です。杉桶で10カ月間以上発酵熟成させていますので、色は一般的な淡口醤油に比べると少し濃い目です。アルコールや糖類を添加することなく、大豆、小麦、食塩のみで造っているのも特徴の一つです。
※醤油の色について・・・濃口、淡口は標準色との比較により、区分けされています。日本農林規格では濃口は色番号が18番未満、淡口は色番号が18番以上と決められています。(色番号が大きくなるほど薄くなります。)現在流通している一般的な色番号は濃口醤油で9~11番、淡口醤油で33~40番です。正金天然醸造うすくち生醤油の色番号は20~25番です。
容量 … 500ml
JANコード … こいくち醤油 4906817000348 / うすくち生醤油 4906817000355
1箱の入り数 … 12本
正金醤油株式会社
香川県小豆郡小豆島町馬木甲230
Tel 0879-82-0625
Fax 0879-82-5388
平成22年12月17日、平成27年7月15日
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- 商品
2015.04.10
今期は、平成26年11月から平成27年3月までの間、仕込みを行いました。これらの醤油は平成27年11月から製品として出荷予定です。

大豆は前年と同じ、契約している富山県のエンレイと山口県のサチユタカを使いました。平成26年産エンレイの全窒素分は6.4%、平成25年産サチユタカの全窒素分も6.4%でよい水準です。 大豆の入札でフクユタカ、エンレイ、サチユタカの高たんぱく品種に人気があり、価格が高い状態が続いていますが平成27年産も契約予定です。
小麦は、福岡県、佐賀県のミナミノカオリと北海度の春よ恋を使いました。春よ恋は、前年度は苫小牧のものでしたが、今年は美唄から入荷し、全窒素分が2.5%で良好なものでした。福岡県の平成26年産の全窒素分は2.1%で、福岡県産としてはよい出来でした。 次年度は北海道と福岡県の硬質小麦を落札しています。
この大豆と小麦の組み合わせは味に余裕があるものができます。小豆島の気候と正金の醸造管理によるおだやかな風味に、味の余裕による安定感が加わり、食材と上手に調和する醤油ができると考えています。
正金醤油株式会社
香川県小豆郡小豆島町馬木甲230
Tel 0879-82-0625
Fax 0879-82-5388
平成27年4月10日
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- 材料
2014.08.04
平成25年(2013年)11月の仕込みから、オーストラリア原産の天日塩を使用しています。
「洗滌(せんでき)天日塩」という商品名で、その名の通り、以前のものより洗滌されており、ほこりや砂が少ないという利点があります。 風味で明らかな違いがでることはないと思いますが、品質向上のために好ましい変更です。
製品として出荷されるのは平成26年(2014年)10月から。平成25年3月までの仕込み分はメキシコ原産のものを使用しているため、数年間は並行して出荷することとなります。


オーストラリア原産洗滌天日塩の袋入り外観
粉砕加工、袋詰めは株式会社NMソルト(和歌山市)で行っています。
製造方法などについて株式会社NMソルトのホームページで紹介されています。
http://www.nmsalt.co.jp/
正金醤油株式会社
香川県小豆郡小豆島町馬木甲230
Tel 0879-82-0625
Fax 0879-82-5388
平成26年8月4日
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2013.04.11
平成24年11月~平成25年3月に使った大豆と小麦
平成24年11月から平成25年3月までに使った大豆と小麦を紹介します。これらの大豆と小麦を使った醤油やだしが製品になるのは平成25年11月からです。
大豆と小麦
大豆は写真の左から
平成23年大分県産フクユタカ、平成23年富山県産エンレイ、平成24年富山県産エンレイ。
小麦は左から
平成23年北海道産ハルユタカ、平成23年北海道産春よ恋、平成24年福岡県産ミナミノカオリ、平成23年佐賀県産ミナミノカオリ、平成24年北海道産キタノカオリ。写真にはありませんが、前年度の持ち越し分である平成23年福岡県産ミナミノカオリを使用しました。
大豆は大分県と富山県のものを使用しました。平成25年3月の入札から価格が高騰しており、今まで使用しているエンレイ、サチユタカ、フクユタカは仕入価格が30~40%の上昇です。
入札取引での落札率が高く、入手しづらい状況です。平成24年はエンレイとサチユタカを契約栽培とし、近年たんぱく質の含有量が低い九州産フクユタカはサンプルをとって成分が高いものであれば入手するということとしました。
小麦は福岡県、佐賀県と北海道のものを使用しました。
北海道産の硬質小麦は国産小麦の中でも価格が高く、平成23年の品質が不安定であったため、使用率を下げました。 九州産の硬質小麦は、平成23年産の品質が高くメリットが大きいと考えて使用率を高めたのですが、平成24年産のたんぱく質含有量は減少していました。
平成25年も引き続き、福岡県、佐賀県と北海道の硬質小麦を使用する予定です。
正金醤油株式会社
香川県小豆郡小豆島町馬木甲230
Tel 0879-82-0625
Fax 0879-82-5388
平成25年4月14日
- Category:
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